40代になると、バッグ選びに「なんとなくの違和感」が生まれる。
特に、ビジネスシーンにおいては重要な感覚だと思う。
実は、ミニマリストにとって「バッグ1つ」は正解ではない。
必要なのは、数を減らすことではなく、“迷わない持ち方”をつくること。
暮らしは減らすより“最適化”したほうが、圧倒的に軽くなる。
1|ビジネスリュックへの違和感に気づいた日
長い間、革のビジネスリュックを使っていた。
PCも手帳も、時にはカメラまで入る。
機能的には“完璧”だった。
けれど、ある日、過去最高に大きな規模の案件の打ち合わせに向かう途中で、
ふと、こんな感覚が走った。
「このリュックで行く現場じゃない気がする。」
誰かに何か言われたわけじゃない。
ただ、空気感が合っていない。
真剣な現場に向かうのに、
“バッグだけ少しカジュアル”というズレが、妙に気になった。
仕事柄、相手への敬意はちゃんと形にしたい。
そこで僕は、国産の革トートを購入した。
結果、ビジネスの“居心地”が劇的に変わった。
2|「1つに絞る」ことこそ、最大の非効率だった
ここで気づいた。
バッグは“数”の問題ではなく、“最適化”の問題だ。
だから、今の僕は以下のように使い分けている。
- ビジネス:国産の革トート
- プライベート:カメラが入る革リュック
- スポーツ:ナイロンのボストン
- 旅行:キャリーバッグ
もしかすると、4種という数字だけ見ると多く感じるかもしれない。
でも、実際は“必要十分”なのだ。
なぜなら、それぞれに異なる役割とシーンを持つから。
職業ミニマリストなない限り、無理に1つに絞ろうとすると、合わないシーンで毎回ストレスが生まれる。
ミニマリズムとは、
モノを減らすことよりも、
迷いを減らすこと。
だからこそ、用途ごとに「最適なひとつ」があれば、それでいい。
3|ミニマリストらしさに縛られていたのは自分だった
なぜ、そこまで“1つ”に固執していたのか。
今振り返ると、
「ミニマリスト的に正しい持ち方をしなきゃいけない」
という固定観念に縛られていたんだと思う。
でも、本当のミニマリズムは、
- 少ないほど偉い
- 1つにまとめるほうが正解
- 兼用するのが常識
そんな話ではない。
本質は、無駄な思考時間と、不快な瞬間を減らすこと。なのだ。
仕事柄、TPOや相手への敬意は大事だと思っている。
そこにズレがあると、自分自身も気持ちよく働けないから。
だからこそ、今はこう思う。
“極限まで減らすこと”と“身だしなみを整えること”は、まったく別物だ。と。
4|ミニマリストは「数の少なさ」でなく“迷わない状態”を目指せばいい
ミニマリストを名乗る僕が、今はっきり言えることがある。
ミニマリズムとは、減らす思想ではなく、“選択を軽くする思想”だ。
- 気持ちよく働ける
- 気持ちよく動ける
- 気持ちよく生きられる
そのために環境を整えるのが、本来のミニマリズム。
だからバッグが4つあってもいい。
むしろ 4つあるからこそ迷わない のだ。
もしいま、
「バッグは1つに減らしたほうが正しい」
そんな呪縛に囚われているなら──
一度、その思考を手放してみてほしい。
減らすより、まず“最適化”。
実は、そのほうが暮らしは圧倒的に軽くなる。
他の記事を読む
記事:40代ミニマリストが国産革カバンを選んだ理由—有名海外ブランドより大切にしたかったこと—

記事:10年支えてくれたシャーペンの話──思考を深める“仕事道具”の選び方

40代からのミニマルライフ






