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Office io|無償広告企画・名刺編、コンセプトとデザインのio的アプローチについての解説

Office ioが現在取り組んでいる「名刺」もしくは「Twitterのヘッダー」を無償でデザインする企画、おかげさまで多数の応募をいただき、今順次対応を行なっているところです。

基本的に、ioのデザインは、「ビジュアル」と「コンセプト」の両方からアプローチしていく特殊なスタイル。

無償企画とはいえ、その方法論は変わりません。

今回は、その中の一つを例に挙げて、どのように制作をしているのかをご紹介して行きたいと思います。

コンセプトアプローチ

今回ご依頼いただいたのはIT企業Tronc.さま。

https://www.tronc.tokyo/

以下、Tronc様の企業ポリシーです。

POLICY-ポリシー
Troncとはフランス語で「木の幹」を意味する言葉です。
組織の「根幹」となるHR(人事)領域をサポートするということは今後様々な国でビジネスにおける成功のカギが「ヒト」になっていく、その転換点に携わることを意味します
コンサルテーションのポリシーとしては個社に合ったパッケージではないオリジナリティのある制度企画を実施することで、経営課題と真摯に向き合い組織の「根幹」を太くしていく、そう思ってこの事業を立ち上げました。
最大限にその組織と人の可能性を高めていく。
「ヒト」の潜在能力を最大限に引き出すために組織・人材マネジメントのイノベーションを実現すること。それが私たちのポリシーです。

この、しっかりとした企業理念から、メインビジュアルである「木」をイメージするのは難しくありませんでした。

でも、だからと言って、名刺に木を描くのでは面白くありません。

なぜか?

そこには「名刺としてのコンセプト」が無いからです。

ボクの中で、「コンセプト」とは「そのクリエイティブがそうであるための揺るぎない信念」のようなものだと捉えています。

なので、「名刺」であることをさらに突き詰めて「コンセプト」に落とし込んでいく必要があると考えます。

そこで、さらに発想を広げ、名刺一枚一枚の役割について考えて行きます。

その中で、まず最初にたどり着いたのは「森」のイメージでした。
一本の木が幹を太くし、成長していく様は、そのまま企業の成長イメージとつながります。
そして、その企業がさらに拡大、発展していく様は、まさに木が林となり、森となるイメージと重なります。

このイメージの往復が綺麗に重なることは、コンセプトメイキングの中でかなり重要なポイントです。

そして、その森を育てるのは何か?と考えた時、その一つに「葉」があることに気がつきました。

葉は散り、土壌に降り積もり、分解されて養分となります。

一枚一枚の力は大したことが無いかもしれません。

でも、それがたくさん集まり、また、幾年月を重ねることで、森を育てていく土壌となっているのです。

名刺にも同じことが言えます。

ご挨拶に時にお渡しする。

それは自分の手を離れていくことを意味します。

そして、その名刺は森で散りゆく葉の一枚一枚と同じように、人知れず名刺入れに入れられ、あるいは名刺ホルダーに入れられ、ゆっくりと眠るかも知れません。

でも、決してその名刺に意味がなかったとはなりません。

その名刺は、渡した方の記憶に溶け込み、いつしか養分となり、新しい仕事として芽吹くその日を待つはずです。

このイメージが見えた瞬間、名刺のビジュアルは「葉」以外ないと確信しました。

そこで、そのイメージを共有し、デザイナーであるハナさんに名刺として仕上げてもらいます。

デザインアプローチ

さて、このコンセプトを共有することで、ハナさんの中には具体的なデザインイメージが固まります。

特にこだわったのが「葉脈」をリアルに表現する。という部分でした。

以下、デザイン設計について、ハナさんの言葉を借りてきました。

ハナ(office io Designer)
「葉脈は人で言うところの血管みたいなもの。葉っぱの生命エネルギーを表現するのに欠かせない要素だと思いました。葉っぱも生きている、と言う部分をビジュアライズしたかったんです。」
「木の幹は当然として、その栄養、エネルギーが隅々まで届いていることが、その企業そのものを活力、発展の象徴となれば良いと思ったし、そのエネルギーを名刺を受け取った方にも伝えたいと考えました。」
「葉っぱに透ける葉脈が、生きていること、つまり企業活動の象徴という感じです。」

レイアウトを考える

さて、ビジュアルそのものについては細部まで比較的早くイメージできたのですが、名刺にレイアウトする段階は少し苦戦しました。

名刺のど真ん中にそのまま一枚の葉っぱを載せるだけでは、何か違う。

これは明確な理由があるわけではありません。

言語化するのも難しい部分です。

ただ、デザイナーのハナさんだけでなく、クリエイティブ・ディレクションをしているボクとしても同じうような感想を持ちました。

なので、ここから色々と「名刺」をベースとしたデザインアプローチの検証を二人でくり返します。

絵の具のあしらいを足してみたり、角度をつけてみたり、葉のサイズを大きくしてみたいり・・・

いろんなバリエーションを検討しました。

そして、最後にたどり着いた答えが「全部を見せない」という引き算の方向性です。

ビジュアル要素を減らすことで、余白を持たせ、落ち着いたレイアウトにすることができました。

このおかげで、ioらしい、すっきりとしたとても上品な作品に仕上がったと思います。

この時に出来上がったビジュアルがこちらです。

そして、そのビジュアルに添えるコンセプトテキストがこちらでした。

コンセプト「葉の一枚までをあなたに」
ウェブサイトのイメージと企業ポリシーから、広大に広がる森をイメージ。
いまは一本の木である「Tronc」だが、この先は肥沃な土地に根を張り、木の幹を太くし、さらにその木々が育っていく。
その中心となる大木(Tronc)へと誘うキーコンテンツとなる「名刺」には葉っぱのビジュアルを採用。
多くの人の手に葉が行き渡ることは、そのまま企業発展のイメージにつながる。
単なる葉ではなく、葉脈が張り巡らされたビジュアルを採用することで、企業としてのポリシー、理念、ビジョンが隅々まで行き届く様をビジュアライズした。

こちらを納品させていただいた結果、とても喜ばれているというお返事をいただきました。
ありがとうございました。

ちなみに

これは補足というか、企画に対しての話です。
本企画は、宣伝のための無償広告企画としてやっているため、こちらで把握可能な情報だけから分析を行い、コンセプトを作り、ビジュアルに落とし込んでいます。
そのため、人によってはコンセプトの作り込み深度が多少異なっています。
その点は無料企画の性格上、ご了承ください。

実際に発注頂けた場合はクライアント様との打ち合わせ、ヒアリングから行い、コンセプトを構築し、プレゼン、擦り合わせを経て、そのコンセプトに沿ったデザインの提案をさせていただきます。

また、初期相談は無料で行なっておりますので、興味ある方はご一報ください。

 

ABOUT ME
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Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。