結論から言えば、僕にとっては買う価値があった。
ただし、誰にでもおすすめできるケトルではない。

5年間使ってみて分かったのは、BALMUDA The Potの価値は、容量や温度調節機能のようなスペックだけでは測れないということだった。

ミニマリストになってから、モノを減らすことばかり考えていた。
でも、このケトルを5年使ってみて少し考え方が変わった。

大事なのは、モノの数を減らすことではない。
使うたびに発生する小さなノイズを減らすことだ。

「もう少しこうしてくれればいいのに」
「なんでこんなに使いにくいんだろう」
「毎回ちょっとだけ面倒だな」

そういう小さな違和感は、一度ならたいしたことがない。
でも、毎日繰り返すと、それは暮らしの一部になる。

だから僕は、モノを減らすだけではなく、
ノイズを減らすために残すものも選ぶようになった。

ホテルの備え付けケトルが、ノイズだった

前にホテル暮らしをしていた頃、備え付けのケトルがどうしても好きになれなかった。

注ぎ口が三角形で、お湯がドバドバ出てくる。
コントロールしようとすると、それ自体がストレスになる。
見た目もずんぐりむっくりしていて、朝から気分が上がらない。

道具が、暮らしのノイズになっていた。

そのタイミングで手に入れたのが、BALMUDA The Potだった。

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注ぐことが、楽しくなった

細い注ぎ口から、お湯が静かに落ちる。

狙った場所に、狙った量だけ注げる。
コントロールしようという意識が消えた。
ただ、注ぐだけでいい。

当時はコーヒーも味噌汁もインスタントだった。
でも、このケトルでお湯を注ぐだけで「ちゃんと用意した」という気持ちになれた。

道具が変わると、同じ行為の質感が変わる。

5年使い続けている理由

2022年に購入して、もうすぐ5年になる。

ホテル暮らしから引っ越した今も、このケトルはそのまま使っている。
引っ越しの時に手放さなかった数少ないアイテムの一つだ。

理由はシンプルで、不満がないから。

重すぎない。
大きすぎない。
そして、置いておくだけで心地よいデザイン。

使うたびにストレスがない。

僕にとって、BALMUDA The Potにはノイズがなかった。
買い替える理由が、一度も生まれなかった。

「使いやすい」か「ノイズがないか」で選ぶ

ケトルを選ぶ時、スペックを比較する人は多い。

容量。
温度調節機能。
そして、沸騰速度。

でも毎日使う道具で本当に大事なのは、使うたびにストレスを感じないかどうかだと思っている。

もちろん、備え付けのケトルは「使えた」。
でも、使うたびに小さなノイズがあった。

朝、眠い状態でも自然に手が伸びる。
そういう道具が、暮らしを軽くする。

40代ミニマリストの家具選び|持たない暮らしに必要なもの

どんな人に向いているか

向いている人

  • 毎日コーヒーやお茶を丁寧に淹れたい人
  • 道具の見た目も暮らしの一部だと思う人
  • 長く使える道具に投資したい人
  • キッチンをすっきり見せたい人

向いていない人

  • 大容量が必要な人(家族分を一度に沸かしたい人)
  • 温度調節機能が必要な人
  • とにかく安さ優先の人

残すものを選ぶ、という考え方

何度も言っていることだけど、
実はミニマリズムは、何でも減らすことではない。

むしろ、
ノイズを減らすために、残すものを選ぶことだ。

5年間、このケトルは毎朝使い続けている。
使うたびに小さな満足感がある。
それが積み重なって、暮らしの一部になっている。

毎日使う道具だからこそ、少しだけ良いものを選ぶ。

高いものを買う、という話ではない。使うたびに感じる小さな違和感を、ひとつ減らす。

その積み重ねが、僕にとってのミニマリズムなのだと思う。

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ABOUT ME
yohaku
余白のある生き方を探しながら、 40代の暮らし・働き方・持ち物を“整える”ための思考を書いています。 ミニマル思考、Quiet Luxury、道具から学ぶ哲学。 心と生活が軽くなる視点を、日々の実践から発信中。 元ドキュメンタリー番組ディレクターを経て、 現在はブランド設計・クリエイティブの仕事に携わっています。 「ものを減らす」の先にある、 “どう生きるか”を一緒に考えるための場所です。