「広告を出しても効果が見えない」「SNSってやる意味あるの?」
そんな声を、現場の経営者からよく耳にします。
でも今の時代、中小企業こそ“発信”に価値があると、私は思っています。
しかもそれは、大企業の真似事ではありません。
むしろ中小企業だからこそ、思想や姿勢を届けられる“メディア”になることが、競争優位を生む鍵になると感じています。
「企業が抱える課題」は、実は共通している
私がこれまで関わってきたクライアントの課題は、多くのケースで次の10分野に集約されます。
- 人事・組織(採用・育成・定着)
- マーケティング・営業(顧客獲得・ブランド浸透)
- 財務・会計(資金繰り・コスト最適化)
- 製品・サービス(品質向上・新規開発)
- IT・デジタル(DX・セキュリティ)
- 法務・リスク(コンプラ・危機対応)
- 経営戦略(意思決定・多角化)
- オペレーション(生産効率・物流)
- CSR/ESG/SDGs対応
- 顧客・ステークホルダー対応(株主・パートナー・地域)
この10領域をさらに5つの“企業運営の柱”に再整理すると、下記になります。
- 経営基盤
- 人と組織
- 市場と顧客
- 製品とサービス
- 経営戦略
そして、これらの課題を**“自社の言葉で語れるかどうか”**が、今後の企業力を大きく左右すると感じています。
中小企業が発信すべき「3つの理由」
1. ブランドは“広告主”から“メディア”へ
かつてはテレビや雑誌に広告を出すことで「伝える」時代でした。
しかし今は、Instagram・YouTube・noteなど、企業自らが発信できる時代です。
もはやブランドとは、「広告を出す存在」ではなく「世界観を伝える存在」。
特に中小企業こそ、独自の思想や視点を社会に届けるチャンスがあります。
2. 発信力より“姿勢”が問われる時代
求められるのは「情報量」より「信念」。
「なぜそれをやるのか?」「何を信じているのか?」という思想こそが、顧客・社員・パートナーの共感を生みます。
3. 採用・営業・パートナーシップが変わる
今や採用は求人広告だけでは成立しません。
SNSやコーポレートメディアで「どんな会社か」を知ってから応募する若手も増えています。
同じように、パートナー企業やクライアントも、発信を通じて“企業の中身”を見ています。
では、どのように発信すればいいのか?
ステップ1:まずは“思想”を言語化する
「何を大切にしているか」「どんな未来をつくりたいか」──
こうした**“企業の根っこ”を言葉にすることがすべての起点**です。
いわば経営理念や企業文化を、外部にも“伝わるかたち”に変換するプロセスです。
ステップ2:媒体を使い分ける
媒体ごとの特性を意識して、少しずつチャレンジしてみてください。
- Instagram:写真や世界観をビジュアルで伝える
- Threads:日々の思考や一言の言語化
- note:思想やストーリーを深掘り
- YouTube:企業の空気感やプロセスを伝える
すべてやる必要はありません。自社に合った媒体をひとつ選び、習慣化することが大切です。
ステップ3:やりながら学ぶ姿勢でOK
最初から完成度を求める必要はありません。
「うまく伝えられなかったこと」も含めて、発信の積み重ねが企業のリアルな履歴書になっていきます。
私が目指すコンサルティングのかたち
私は今、企業の“メディア化”を支援するコンサルティングを展開しています。
信頼できる各分野の専門家と連携し、**企業の思考と言語化を支援する“編集パートナー”**として並走しています。
まずは「自社の課題」を整理するところから始めましょう。
そのうえで「どんな世界観を発信するか」を一緒に設計し、必要に応じてSNS運用や動画制作、ブランドコピー開発までトータルに支援していきます。
結論:中小企業が「発信」することは、“未来への投資”である
発信は広報やPRのためだけの活動ではありません。
これは企業にとっての「変革の起点」であり、人材・顧客・パートナーを惹きつける磁力になります。
「何を伝えるべきか?」に悩んだら、まずは一緒に言語化するところから始めましょう。
その過程が、きっと新しい未来を連れてきてくれるはずです。