COLUMN

動画制作ディレクション入門①~はじめに〜

Andy
Andy
このシリーズは、we.の管理人であるAndyが、2017年4月に大手広告代理店さまの依頼で「Web動画ディレクション」について講義を行ったときの記録を改めて編集し直したものです。

あれから2年でさらに時代は流れ、状況は激変しています。
新しい、大・動画制作時代に向けて、ディレクターとしてはどんな知識を持ち、どんな技術を学んでおくべきなのでしょうか?
あらためて見つめ直しておきたい内容をご紹介します。

大・動画制作時代がやってくる

インターネット広告費が、2017年には2000億ドル(約22兆円)を突破して初の首位に立つ見通しだとそうです。
世界の広告市場に20年以上君臨し続けたテレビが、ついに王座から陥落する、歴史に残る年になるそうです。
そのインターネット広告費躍進の陰には、間違いなくWeb動画の需要拡大があると思います。

2017年は広告業界にとって、ひとつの大きな分岐点になりそうです。
いや、広告業界に限ったことではなく、テレビを含めたメディア業界そのものの勢力図も塗り変わる境界線にいるのが2017年でしょう。
私がテレビ業界からWeb業界へと転身したのは2014年。
その頃はまだまだ、テレビの方が大きな存在でした。

でも、最近はどうでしょう?
ここ3年で、一気に状況が変わった印象があります。
その一つが、Web動画の発注量の増加です。
間違いなく、3年前よりもWeb動画を作って欲しいというオーダーが増えてきました。
そしてもう一つは予算の拡充があります。
しっかりとした見積もりをベースに、発注者が動画の内容やクオリティにまでしっかりと気を配るようになり、制作物そのもののクオリティが確実に上がっています。

趣味動画と商用動画の大きな差。
正直、動画なんて誰でも作れます。

iPhoneを片手に撮影し、iMovieなんかの無料編集ソフトを使えば、無料で、しかもそれなりのものを上げることは簡単な時代になりました。
ただし、それはあくまで趣味の範囲内でのことだと思います。
(セミプロレベルの動画を趣味でつくる人は別として)
商用である限り、Web動画はつくればいいというものではないでしょう。

では、制作する上で、どんなところに気をつければ良いのか?
もちろん、これは一言で語れるほど簡単ではありません。

ただ、確実に言えることが一つだけあります。

これから大事になってくるのは、撮影技術や編集技術だけではありません。
撮影のプロ、編集のプロを数多く抱えながら、専門スタッフと連携を取り、迅速かつ適切な動画を仕上げ、納品していくためのスキルが必要になってきます。
そう、動画制作ディレクションの能力です。

総合メディアとして、動画制作を滞りなく進行させるディレクションスキルが必要になってくるということです。

動画制作ディレクションの必要性

誰もがWebサイトを作れる時代において、Webサイトの制作進行を司るWebディレクターが出現しました。
同じように、今後はWeb動画を制作するにあたって、「Web動画制作ディレクター」のチカラが必ず必要とされる時代になるでしょう。
その最初の兆候として、ここ最近では、仕事として動画を制作する際に、動画制作経験のない代理店の営業やWebディレクターがディレクションとして参加することが増えてきました。

業界としての裾野の拡大は喜ぶべきことですが、残念ながらちゃんとした動画制作ディレクション」を行えるディレクターは少ないのが現実です。
それはそうでしょう。
これまで紙媒体やWebサイトのディレクションをやってきた人たちが、なんとかして動画制作ディレクションをやろうとしているのが現実だからです。
ただ、やはりディレクションがしっかりしていないと、プロジェクトは簡単には進みません。

多くのスタッフが関わるプロジェクトなら尚更です。

動画制作ディレクションを学ぶためには?

では、そういった人たちは、動画制作ディレクションをどこで学べば良いのか?
もちろん、実戦で鍛えるというのも一つの手だと思います。
OJTよろしく、先輩について覚えるというのは通常の手法です。
でも、それは「キチンとディレクションできる先輩」がいたらの話。
誰もが手探りで何とかなるほど簡単なものでもありません。

そして、意外なことに、動画制作のスキルや心得について書かれた本はないようです。
Webで検索しても、出て来るのは映像制作会社のWebサイトか、webディレクターの入門書ばかり。

もしかしたらこういう知識は水面下で求められているのではないだろうか?
そう思っていた矢先、得意先から「動画制作ディレクションの入門講座」を開催して欲しいと相談が来ました。

その講座で話した内容の書き起こしをベースに、今回は自分なりの動画制作ディレクションについて、テキスト化していきます。
もちろん、業界の拡充は、きっと回りまわって自分のためになるという思いもあります。
これは私が、テレビ番組のディレクターとして番組制作(映像制作)のセオリーを学び、さらにWeb業界に転身したことで、その方法論をWeb業界での動画制作ディレクション向けに落とし込んだスキルの取りまとめになります。

この先、さらに多くの人がWeb動画をつくる時代になるでしょう。
その人達のための、ちょっとしたアドバイスとしての先導灯になれたらいいかな。
そんな風に思っています。

Andy
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次回から本編スタートです!
ABOUT ME
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Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。