ディレクション入門

”好きなことで生きていく”が溢れている時代に生まれて。

好きなことで生きていく

SNS全盛期のこの時代、やたらと目にするのは、「好きなことで生きていく」という言葉。
同じように、「フリーランスで自由に生きる」とか、「ノマドで月収30万!!」とかもある。

もちろん、それを目指すことは悪くない。
一つの目標をもってがんばれる人なら、すごく良いことだと思う。
イヤなことだけして生きていくより、数倍も、数万倍も人生は楽しくなるはず。

でも、本質を見失わないで欲しい、とも思う。

TwitterやFacebook、InstagramといったSNSに流れてくるのは、あくまでそれで成功した人たちの「結果」だ。

当然、成功した結果だから、良いことしか書いてない。
でも、大事なのはその「成功するまでの過程」の方だと思う。

多くの人は、この「過程」の部分がうまくできなくて、あるいは続かなくて、脱落していってしまう。
だから、自分がそこをちゃんとそこをやれるタイプの人間かどうかは、事前に判断しておきたいところだ。

では、なぜそこが上手くいかないのか?そのあたりを少し考えてみよう。

まず、単純に「好きなことと、得意なことが一致しない場合」

例えば、歌が好きだとしても、上手いとは限らない。
そこそこ上手くても、プロになれるかどうかの差はある。
それでもニッチなスモール経済の世界を見つけたら、歌で食べていけるかもしれない。
でも、それってやっぱり大変だと思う。
それなら割り切って、カラオケを趣味にして、周囲の人に「上手いねっ」て言われる方が幸せな場合だってあるはず。

また、イラストが得意でも、書き続けるのが好きかは別だと思う。
これも、単発で趣味で描くぶんには好きだけど、生涯を捧げる仕事としては難しいと思う。
やはり趣味で書いたイラストをインスタとかに上げて、ちょっとしたお小遣いを稼ぐ方が幸せな気がする。

そう、好きなことだけで食べていくには、どこかで限界がくる。
逆に言えば、必ずその限界を超えるための努力が必要となる、ということ。

その努力ができないタイプの人は、好きなことは好きなことのままにしておいた方が良い。

基本的に、SNSなどで「好きなことで食べていく」ことに成功した人たちはみんな、この限界突破のための努力を努力と思っていない。

いうなら、その分野、その特技においてはある程度の天才と言えるひとたちとも言える。

好きで得意なことがあれば最強

そうした天才たちが、なぜ努力を努力と思わずに突破できるのか?
それは、好きなことと得意なことが一致しているから。

だからひたすらそれだけを突き詰めることができる。
そして、いまの時代の流れに乗って、世に知られることでお金を稼げるようになり、そのまま「好きなことで食べていく」ことができるようになる。

でも、そうでない人はこの世の中にたくさんいる。
ボクもそのひとりだ。

ボクの場合は、あまりにやりたいことが多過ぎて、1つのことに集中し続けることが出来ない。
新しいものが好きで、飽き性で、何でも試したり、経験したくなったりする。

だから、Blogを毎日更新するとか、SNSのLIVEで毎日何かを放送し続ける、とか、そういったことが全然出来ない。

「好きなことで生きている」人たちを羨ましいと眺める側の人間だ。

だから、ボクは自分の好きなことで一点突破するのは諦めた。
何しろ、まずひとつに絞れないから。
そのかわり、なんでもできる「クリエイティブ・ディレクター」という仕事をしている。
これはすごく逆説的だけど、「好きなことで生きている」と言えるかも知れない。

なにも、フリーランスになったり、ノマドをすることだけが「好きを仕事」にする方法ではないってこと。

それでもフリーランスになりたい人へ

ボクは社会人とフリーランス、どちらも経験してるけど、求めるモノによっては一長一短だった。

フリーランスの時の方が収入は良かったけど、いつしかレギュラー案件に縛られて、仕事内容は会社員のころと変わらなくなってたりしてた。

さらには、いつしか稼ぎばかりを追い求めて、本当にやりたかった仕事を見失いかけた。

それって本末転倒だって気がついて、でも抜けられない、そんな自分に嫌気がさした。

逆に、今は会社員だけど、プレイングマネジャー的なポジションだし、与えられた裁量の範囲が大きいし、何より個人でやるよりはるかに大きな案件をチームで回せるってメリットがある。

お金を取るか、やりがいを取るか、みたいな極端な話じゃなく、向き、不向きってのは結局永遠に付いて回る人生の宿題みたいなものかな。

だから、焦らなくていいと思う。

いま、好きを仕事にできてないからって、それを成した人を羨ましく思う必要はない。

まずは、目の前にあるやりたいことに集中しよう。
出来る範囲で構わないから。

そして、それでもやっぱり、フリーランスにならないと自分の思う仕事ができないなら、そこは勇気を持って飛び出して欲しい。
究極のところ、何にしたって「やってみないとわからない」のだから。

やりたいことが見つからない人へ

やりたいことが見つからないなら、まずは「やりたくないこと」をとことん削っていくのがオススメ。

最後の最後まで残ったものは、生きるためのもの、になる。

で、それ以外のものがもしあるなら、それは好きなことのハズ。

みんないろいろなアドバイスや情報を抱えて、身動きとれなくなってる。

でも、ボクらは本当はすでに、やりたいことを抱えてる。

ボクはやっぱり仕事は好きだから、仕事はやりたいことだ。

でも、もちろんその中にはやりたくないことも含まれる。

そうした矛盾をどう調整していくか。

まずは好きなことだけするのと並行して、やりたくないことを削除していく。

相性の悪そうな仕事は断るとか、受注をミニマルにするとか、それがムリなら満員電車を回避するとこから始めよう。

満員電車に乗らないと会社に間に合わない?

その発想が逆だ。

朝早く、まだ混んでいない電車に乗って会社に行く。

もちろん、これは早起きと満員電車、どちらがイヤかの選択だけど。笑

それすら出来ないなら、きっと好きなことでは、生きていけない。

好きなことで生きていくには、それなりの覚悟と努力が必要なんだ。

そういうふうに出来てる。

ABOUT ME
Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。