「明日やろうは馬鹿野郎」。
若い頃の僕は、この言葉を「先延ばしするな」という叱咤として受け取っていた。
でも40代になった今、ようやく分かった。
この言葉は“時間の断捨離”の話だ。
そして本当に後回しにしてはいけないのは、
タスクではなく “やりたいこと”のほう だった。
タスクを優先し続ける人生は驚くほど静かに停滞する。
逆に“やりたいこと”を先にすると、未来は少しずつ動き出す。
今日はその気づきを、ミニマリズムの視点で書いてみたい。
1|「明日やろうは馬鹿野郎」は、モノではなく“時間”の片付けの言葉
一般的な意味はこうだ。
- 先延ばしにするな
- 今日できることは今日やれ
- 即決・即行動が大事
もちろん正しい。
でも、さらに深く考えると──
現代の僕たちが失っているのは “やりたいことの時間” のほうだ。
タスクに追われる生活では、
“やりたいこと”こそ真っ先に犠牲になる。
そして、時間が散らかると未来が散らかる。
この経験から、僕はようやくこの言葉の本質に気づいた。
2|タスク優先の人生は、驚くほど何も変わらない
40代にもなると、タスクは無限に湧いてくる。
メールやチャット
会議に打ち合わせ
事務処理や経理計算
部下の相談
上司との付き合い
その他雑務の波
片付けても片付けても、すぐ次が来る。
だから タスクを優先している限り、未来を変える“やりたいこと”は永遠にできない。
しかも多くの場合、
後回しにしたやりたいことは 二度とやらない。
3|“やりたいことを先にする”だけで人生は動き始める
例えば──
- 2日後締め切りの書類(やるべきこと)
- 趣味で始めたいYouTube(やりたいこと)
ほとんどの人は “書類” から始める。
でもその間に別の業務が割り込む。
そして、YouTubeは永遠に始まらない。
しかし順番を逆にすると──
YouTubeを先にやる
その後に書類をやる
書類は “絶対にやらなければならない” ので、締切には間に合う。
そしてYouTubeは 今日「始めた」という未来が残る。
仕事とは直接つながらなくても、
行動の蓄積が新しい未来をつくるのはよくあることだ。
“明日やろう” は未来を産まない。
“今日やる” は未来を動かす。
この差が本質だ。
4|“固定時間”にすると人生は静かに変わる
大切なのは“できる時にやる”ではなく
“固定時間にする”こと。
作家・朝井リョウさんは
会社員時代、毎朝ファミレスで小説を書いてから出社していたという。
僕も同じで、午前中は“自分の時間”と決めている。
- ジムで身体を起こす
- シャワーでリセット
- カフェで思考を整える
そして、
- WEの記事を書く
- 企画や構成を考える
- その日の思考を整理する
ここは完全に“未来の自分のための時間”だ。
午後は「他人のための時間」。
午前は「未来の自分のための時間」。
この配置を徹底しただけで、
“やりたいことが一生できない生活”が終わった。
もちろん、どんな結果が得られるかは分からない。
ただ──確かに変わったことがある。
やりたいと思ったことを、ちゃんと今日やっている。
その実感が、日々の充実度を確実に底上げしてくれた。
未来は行動の結果で決まる。
でも、日常の幸福度は「行動の優先順位」で決まる。
5|ミニマリスト視点:先延ばしは“時間のゴミ”である
ミニマリズムとは、単にモノを減らす話ではない。
- 迷いを捨てる
- 判断を減らす
- 無駄を削ぐ
こうした“思考と時間のミニマル化”こそ本質だ。
そして、先延ばしはその逆。
頭の中に常に残り続ける“ノイズ”のようなものだ。
だから僕は今、
優先順位を「重要度」ではなく「未来の更新度」で決めている。
やりたい → 先にやる
やるべき → 後でやる(必ず終わる)
これだけで、自分の未来が途切れず動き続けるようになった。
6|“やりたいことを先にする”ための道具は、未来への投資
こうした、先延ばしのない行動を日常にするためには、
“思考を止めない道具”が大きな武器になる。
僕が道具にこだわるのはそのためだ。
■ 思考を止めないための道具
LAMY 4色ペン
→ 切り替えが早く、思考の流れが途切れない
MDノート
→ 余白が多い=アイデアが広がる
iPad mini
→ 移動中でも思考のスペースが確保できる
Plotter mini6
→ 即時メモで“先延ばしゼロ”
行動を生む仕組みは、
こうした “未来のための道具” が支えている。
7|結論:未来は“今日最初の1つ”で決まる
ミニマリズムとは、
単にモノを減らすのではない。
- モノの散らかりを減らす
- 思考の散らかりを減らす
- 時間の散らかりを減らす
そして最終的には、
“やりたいことを先延ばしにしない人生”をつくること。
未来を動かすのは、
今日の最初の一歩でしかない。
明日やろうは、時間の無駄。
未来を変えたいなら、今日の1つを先に。
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