ディレクション入門

令和新時代の働き方はこう変わる!クリエイターサバイバル術を手に入れろ。

ボクは今年に入って、トークイベントに3回ほど登壇しました。
どちらもテーマは「働き方」についてでした。
この辺りは個人的にすごく重要に考えてる部分でもあります。

人生の大半は仕事に占有されています。
と、言うことは、仕事が楽しくないと人生が楽しくない、ということになる。
日々我慢して仕事して、週末だけ少し息がつける。
そんな人生はつまらなくないですか?

ディレクターという職業上なのかも知れませんが、ボクは自分の人生を自分で築いていきたい。
より良い方向にディレクションしたいのです。
そのためには自分自身の仕事のやり方や取り組み方もディレクションしていくべきだと思っています。
そして幸いにもそれが得意だと思っています。

であれば、その方法論や思考法などを少しでも多くの方に伝えたい。
何かしら生きる、働く、楽しむヒントになってほしい。
そして、ゆくゆくはみんなでクリエイティブ業界全体の労働環境の改善、構造改革に取り組みたい・・・
そんな思いを込めて、今、語れることを語ってます。

毎日をデザインし、人生をクリエイトする。

そのための、「令和新時代」の「新しい働き方」を語ります。

Andyのキャリア構築

ボクは新卒でテレビ番組の制作会社に入社しました。
主にドキュメンタリー番組や紀行番組のディレクターを企画から担当し、20代の頃は日本どころか世界各国をロケで飛び回っていました。

今でいう超絶ブラックな労働環境。
でも、自分で企画した内容が番組になるのは楽しくて、それが当たり前だと思ってました。

ウェブ広告業界に転職したのは30代になってから。
ウェブ動画がちょうど注目されたタイミングで、テレビという枠組みが窮屈になり、もっと広くいろんなクリエイティブに携わりたいと思ったからです。

フリーランスも会社員も経験し、その時に自分がベストと考える働き方を模索してきたつもりです。
今はパラレルワーカーとして、東京と京都の2拠点をベースに、フリーランスみたいに働く不思議な会社員をやっています。

正直、働く環境、仕事内容は、望めば変えることができます。
でも、そこに踏み出せない人は多い。

なぜでしょうか?

一つには、「今より悪くなることへの恐れ」があると思います。
でも、少し考えてほしい。
何を持って「今より悪くなる」のでしょうか?

収入?
待遇?
保険?
人間関係?

なんとなく。で考えていたら多分動き出せません。
ちゃんと事象を因数分解して、マイナス因子を明確にする必要があります。

ボクが転職を決めるときの唯一の基準は「ここにいてこれ以上の成長が望めるか」です。

成長できるのなら留まる。
成長できないのなら飛び出す。

すごくシンプルです。

現状を変えたいと望んでいる時点で、少なくともそれらは最高ではないはずです。
だったら捨ててもマイナスにはならない。
そう考えて、ボクは常にキャリアを積んで来ました。

トークイベントでは、以下のような考えをベースに、令和新時代の新しい働き方をガイドします。

「昭和・化石の価値観」をぶっ壊せ

正直、ボクも昭和の時代はまだ子供ですし、働き始めたのは平成からです。
でも、思えば昭和の価値観は今でも根強く残っていると思います。

例えば終身雇用や年功序列などはその良い例ですね。
先日、トヨタさんですら「もう終身雇用は守れない」と宣言したばかりですが、ボクからしたら「何を今更?」でした。

みなさんもさすがにこの時代に今の会社で定年まで働くとは思ってないと思います。
一方で、出来るだけ「会社に属していたい」と思ってませんか?
この「会社に属していたい」も言うなら昭和の価値観、昭和の労働遺産です。

令和に入ってからの有名企業のリストラ数をご存知でしょうか?

6/24 損保ジャパン 4,000
6/12 JDI  1200
6/5 MUFG  10,000
6/4 みずほ  19,000
5/26 富士通    2850
5/22 三井住友FG 5000
5/14 日産 4800
(ツイッターから拾った数字で、裏を取ってないので違ったらごめんなさい)

この数字、怖くないですか?
そして、この数字を見ても、まだ「会社に属していたい」ですか?
いつ切られるかもわからないのに?

ボクは「会社に属していたい」と考えたことはありません。
あるとすれば「今は、会社に属している方が得」くらいの感覚です。

例えば新しい業界に挑戦するとき。
バックアップしてくれる人が必要なとき。
大きな規模の仕事を担当するのに株式会社という後ろ盾が必要なとき。

こうした状況では、会社に属していた方が良いかもしれません。
でも、会社が守ってくれるとか、この会社にいたら安心、とか思ったことも考えたこともありません。
ボクの中で、一つの企業、一つの組織に止まり続けることはリスク以外の何物でもないからです。
この辺りの理由や思考については、トークイベントで赤裸々に語っていきたいと思います。

「平成・ゆとりの亡霊」を追い払え!

さて、フリーランスという働き方が一般化したのは平成も後半、終わりに差し掛かってのことでした。

同時に「好きなことでいきていく」「ノマドで時間と場所にとらわれず働く」「ブログで月収100万円」などの甘い言葉も飛び交いました。

ブロガーやユーチューバーと言った新しい職業が誕生したのもここ10年くらいでしょうか。
この言葉の甘い面だけを見てフリーランスに憧れる人も少なくありません。
でも、正直それは甘い。
甘すぎてカブトムシも糖尿病になるレベルです。

この表面上の甘い言葉には、大事なものが抜け落ちています。
見えないようになってるとも言える。
そして、なぜ見えないのか、というと、そこに「ゆとりの亡霊」がいるからです。

これはゆとり教育云々の話ではありません。
その世代に限ったことではない。
その時代を社会人としていきてきたボクら全員が、ゆとりの亡霊に取り憑かれているとも言えるのです。

良い例が、堀江貴文さんの提唱した「寿司屋に10年の修行は不要」論です。
これはすごく的を得ている意見だし、ごもっともである一方で、その言葉の表面だけが拡大解釈され、「手抜きをするための言い訳」に使われるようにもなりました。

10年の下働きは不要かもしれませんが、誰も「努力をしなくて良い」とは言ってません。

ブロガーになりたい。
ユーチューバーになりたい。
ノマドで働きたい。
フリーランスになりたい。

これらも全部同じです。
新しい生き方、働き方ではありますが、それが楽だと思うのは違う。

もし、そうした働き方を「楽して生きていきたい」とイコールで捉えているようなら、間違いなくゆとりの亡霊に支配さています。

生き方、働き方が多様化し、自分のライフスタイルに合うように選択できるようになったことと、努力をしなくて良い、頑張らなくて良い、は全く別だからです。

どう生きるのか。
そのためにどうがんばるのか。
自分の武器の見つけ方を含め、そのあたりも詳しくお話ししたいと思います。

令和新時代の働き方はどう変わる?

さて、最後に令和新時代の新しい働き方についてです。
この先の働き方について、ボクが重要なキーワードになると思っているのが「ガイドライン化」「高機能グループ化」、そして「有機的グループディレクション」です。

ガイドライン化については、福岡のトークイベントで一緒に登壇したカトウヒカル(@design_hikaru)さんのwebサイト制作ガイドライン共有化構想」がすごく良い例だと思います。

これまで基準値がなく、曖昧なままに進められていたビジネスガイドラインがクリエイティブ業界だけでなく、いろんな業種、界隈で制定され、企業を超えた「業務企画の均一化」が行われると予想します。

その先頭を走ることで、そのビジネスの第一人者としての活躍ができるようになる、というのはすごくわかりやすい未来予想図だと思います。

もう一つは「高機能グループ化」です。

すでに「コミュニティ」や「サロン」に入って活動している方は肌感としてわかるかも知れませんが、企業の枠を超えて人材が集い、そこで仕事を発生させて回していく、そうした現象はこれからもどんどん増えていきます。

もはや企業ではなく、誰もがグループに所属する時代が来る。
そして、そのグループのレベルが高ければ高いほどそこに単価の高い仕事が集まるようになるはずです。
この辺りは福岡、東京、大阪と、3つのイベントに一緒に登壇するセキリョウスケ(@sscre8)さんが今後の展開を構想している部分です。

最後のキーワードは「有機的グループディレクション」ですね。

先の高機能グループにコアで所属するのはおそらく15名前後。
それ以上人数が多くなるとおそらく人材のクオリティ管理が難しくなります。
なので、そのメンバーに足りない才能は、別の高機能グループと連携することで補い合います。

つまり、高機能グループと高機能グループを有機的につなぐ、ハブとなる存在のディレクターが必要になるということです。

もっというと、ハブとなれるグループ・ディレクションができる人材の元に、クリエイターは集まり、ギルド化することになるでしょう。

そして、そのハブとなれるディレクター同士が連携し合うことで、新しい才能と才能をプロジェクト単位で結びつけることができるようになるわけです。

「個」の時代と言われる令和の働き方は、もっと個と個が有機的にグループになったり離れたりしながら、いくつかのグループを掛け持ちしつつ、そのグループをディレクションできる人材同士がまた連携し合うことで仕事の幅を広げていく時代になるでしょう。

それは、会社に属している人もフリーランスでも同じです。
そういう枠組みで働く時代ではなくなります。
そして、直感的であったとしても、気がついてる人はすでに動き始めてます。

では、あなたはどうですか?

昭和の遺産みたいな価値観や、平成ゆとりの亡霊に取り憑かれて、思考を止めてはいませんか?

さぁ一緒に、新しい時代の働き方を考え直しましょう。

次回のトークイベントは8月17日(土)@東京神保町にて開催です!

ABOUT ME
Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。