ディレクターにとって、企画やプレゼン提案は花形業務だとボクは思ってます。
ほとんどの仕事が進行管理や経理処理、各所調整や準備段取りに追われる職業のなかで、プロジェクトの立ち上げほどクリエイティブな瞬間はないと思っているからですね。
そんなおり、「明日、プレゼンなんですけど、実は自分の提案に自信が持てないんです…そんなときはどうすれば良いですか?」という質問をもらったことがあります。
(内容は少々改変してます)
今回はこの件について、なぜ「自信が持てないのか?」をもう少し掘り下げて考えてみましょう。
自信がないのは準備不足
ちょっとキツイ言い方になりますが、残念ながら、自信がないのはディレクターとしてはダメだと思ってます。
というか、プレゼンの前日まで「自信の無いままに放置してる」ことが問題だと思うわけですね。
なのでまずは、「なぜ自信がないのか」をちゃんと考えるところから始めたいところです。
例えばその内容を事前に上司や先輩、同僚に見てもらったか?
オフィスでは聞きにくい環境(そもそもそれは最大の問題ですが)だとしたら、両親や友人に簡単に説明して「面白そう」と言ってもらえたか?
そもそも、その企画について自分が納得いくまで調べ尽くしたのか?
もうこれ以上は良いアイディアが出ない!と言い切れるくらいまで考え抜いたのか?
それだけ全力を尽くしても、まだ「自信がない」とするなら、あとは何が足りないのだろうか?
周囲から意見やアドバイスをもとめず、もし自分の中だけで完結しようとしていたとしたら、それは準備不足です。
周囲の評価がない状態で、どうやって自分の企画に自信を持てるというのでしょうか?
10人に聞いて一人でも「おもしろい」と言ってくれたら、100人に聞いたら10人は「おもしろい」と言ってくれる可能性があるわけです。
1000人なら100人。
10000人なら1000人。
そう思えば、悪い企画じゃない気がしませんか?
また、面白いと言わない残りの9人からもちゃんと意見とアドバイスを聞きましょう。
なぜ面白くないのか?
そこがわかれば企画を強化することができるわけですね。
よく、自分のアイディアを否定されることを怖がる人がいますが、それはもったいない。
ダメ出しはアイディア強化のための大事な栄養素。
しっかり味わって取り入れるのがオススメです。
もちろん、全部詰め込むと消化不良になるので要注意。
ちゃんと自分の中で軸をもって、意見の取捨選択をしましょう。
企画力に足りないものは何か?
さて、他者のアドバイスを取り入れる以前に、企画そのものを立てるのが苦手な場合もあると思います。
その際の対策については、基本的にはこちらの記事に詳しく書いてますので参考までに。
そもそも、企画は「知識」と「経験」と「リサーチ」の組み合わせが基本になります。
どんな天才だって知らないことから企画を生み出すことはできないわけですね。
だからこそ、いろんなことに興味を持ち、試してみて、いろいろ調べる必要があるわけです。
例えば大好きなサッカーと、よく知らないセパタクロー、どちらで企画を立てたら自信を持って提案できるでしょうか?
少なくとも、何かしら調べて、体験してみない限り、ボクはいまの時点で「セパタクロー」をテーマに企画を提案する自信はありません。
でも、サッカーとか、バスケとか、経験したことがあるスポーツなら、企画の良し悪しは別として、何かしらの提案はできそうな気がします。
知らないことは提案できない。
だからこそ、ディレクターは何に対しても興味をもち、好奇心をもって情報を収集するクセをつけたいものです。
自信がなければ企画は通らない
残念ながら「自信がない理由」がわからない限り、どんな企画もうまくいかないと思います。
その理由は上で述べた通り。
自己完結してしまっているか、知識や情報として足りないか、あるいはその両方でしょう。
もちろん、企画そのものの自信とは別に、その企画が通るかどうかの不安はあると思います。
それは当然ですよね。
でも、それを乗り越えるだけの自信を持ちたいものです。
むしろ無いのは自信ではなく、たぶん経験のほうでしょ?
知識や経験がないだけだ。
能力が足りないわけじゃない。
ボクは常にそう思っていろんなものにトライしてきました。
足りないのなら、それを受け入れ、まずは埋める努力をすればいいわけです。
だって、自分が自分を信じなくて、誰が信じてくれますか?
まずは自分を信じましょう。