COLUMN

ミニマリズムの考え方は「本質思考」の部分でクリエイティブと通じる話。

知ってる人は知ってると思うのですが、ボクはミニマリストなんです。
ミニマリズムの考え方ってのはとても本質思考で、ボクとしてはものすごく学びが深い考え方なのです。
で、その本質思考って、実は何よりも「クリエイティブ思考」との相性がいいんです。

これは昔から感覚的にはすごく感じていたことだったんですが、なかなか言語化出来ないままになってました。
でも、最近ようやくその片鱗がつかめてきた気がする・・・

ってことで、今回はクリエイティブとミニマリズムの親和性、共通点について、まずは簡単な部分から掘り下げてみたいなと思います。

部屋が片付けられなくて悩んでるあなた、ぜひ、読んでみてください。笑

ボクはミニマリストです。

さて、冒頭にも書きましたが、ボクはミニマリストです。
家には冷蔵庫も電子レンジもテレビも掃除機もありません。

いや、無いものよりもあるものを数えた方が早いかも。

家電はたぶん洗濯機とドライヤー、あとは体重計くらいかな。
あとはiMacとPCデスク、チェア。
そしてベッドだけ。
ほぼ、ビジネスホテルと変わりません。

持っている服はズボンも入れて26着。

ミニマリストの持ち物ミニマリストの持ち物リスト

 

内訳としては

冬のアウター、マフラー系防寒具が6着。
秋のジャケット、薄手の羽織物系が6着。
夏のTシャツ、オールシーズン系が8着。
セットアップの下を含むズボン系が6着。
イラストには書いてないけど、靴が5足。
(スニーカー、ランニングシューズ、革靴、サンダル、レインブーツ)

ちなみに、ネクタイもシャツも持ってません。笑
でも、これでプライベートもビジネスも全て網羅できています。

それ以外と言えば、社会人バスケをやっているので、バスケ道具一式。
財布、キーケース、名刺入れ、ビジネスカバンとその中に入るもの。
iPhoneとiPad、Airpods、Mac book,手帳と筆記具。
あえて言うなら、掃除用にクイックルワイパーとコロコロ。

食事も完全外食です。
家でインスタント食品が軽く食べられるように、ガラスコップ、味噌汁お椀が一つ。
お湯を沸かすためのバルミューダの電気ポッド。(これはプロダクトとして美しい)

たぶんこれでほとんどボクの所有物は全てだと思います。
あ、カラダを鍛えるための体感ローラーがあった。笑

それ以外は日用品、消耗品のはずです。

なぜミニマリストになったのか、みたいなところは語り出すとまた話が長くなるので、今回は割愛させていただきますが、簡単に言うなら「クリエイティブ」のノイズになる要素を可能な限り減らしたかった。と言う部分ですね。
ちなみに、ボクが最初に大きな影響を受けたのは佐藤可士和さんの「超整理術」と言う本です。
よろしければこちらも参考までに。

 

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

 

ミニマリズムとクリエイティブ

さて、前置きが長くなりましたが、クリエイティブ・ディレクターと言う肩書を持ちながら、ミニマリストであるボクの中では、クリエイティブとミニマリズムはとても親和性が高いと思っています。

例えば、デザインは課題解決と言われますが、片付けや断捨離ってのもまた課題解決の一つなんですよね。

「捨てるか、捨てないか」を考えることは、捨てたらどうなるか、捨てないならどうするかを考えることです。
それは未来予測だし、未来設定。
より良い未来を提示する。と言う企画の本質とも繋がります。
結果、自分の生活を改善するという課題をどう解決するかに結びつくわけです。

アイディアをなんでもかんでも溜め込んで、ごちゃ混ぜにしたデザインやクリエイティブは本当に届けたい人にはなかなか届きません。
だからこそ、取捨選択が大事になるわけです。

また、一人暮らしでない限りは、モノを捨てる時には他者とのコミュニケーションが発生します。

捨てるための提案。
捨てないための反論。

これをどう収拾するかはディレクションですね。

だからこそ、断捨離をすることは、ある意味でのクリエイティブなのです。
コミュニケーションをベースに、いかにより良いイメージを作り上げるかの協業が必要になるからです。
それはつまり、自分の生活を最適化する方法であり、クリエイティブを最適化するための方法と同じだと思ってます。

また、ボクらより上の世代には、モノを捨てることは悪いことだ、という価値観があります。
いわゆる、もったいないおばけってやつですね。

これはモノがない時代に生きた人たちの教えがダイレクトに反映されているのだと思います。
戦後、何も無いところを生き抜いた世代が親になり、その子供にその価値観を伝えるのは当然だと思います。
でも、その価値観を伝えられた親は、時代の変化をみないままにボクらにその価値観を伝えようとしている可能性があります。

ここで発生しているのが、時代別の価値観の齟齬なんですね。

一方で、もちろん、ボクらだって無駄な消費をよしとは思わないわけです。
「無駄にしたくない」思いは一緒なんですよね。

親世代が伝えたかった「マインド」は十分に伝わってる。
でも、その「アウトプット」は変化してきてるわけです。

モノが溢れた今とは状況が違います。
捨てること、がもったいなかった時代から、溢れるようにモノを所有し、使わないことがもったいないになる時代への変遷。
この時代の流れを読み取ることもまたクリエイティブの大事な要素の一つだと思っています。

ただ、本質的なマインドが同じなら、解決の方法はいくらでもあるわけですね。
この、「本質に気づく力」と言うのも、ミニマリズムの考え方であり、クリエイティブに共通する概念だと思っています。

課題解決をしよう

聞いて納得した言葉で、「片付ける」は「カタをつける」ってことだってのがあります。
つまり、いろいろ不要なものとか、いらないものを処分することは、そのまま「カタをつける」ための儀式みたいなものってことですね。

これはクリエイティブでもよくあることです。

目の前の課題を片付けない限り、次には行けないわけです。
で、そのクライアントの課題を片付けることはそのままデザインなどのクリエイティブに直結します。
課題解決って、突き詰めると「片付け」なんですよね。

さて、これを読んでて、部屋を片付けたくなってきたみなさん、今からあなたがやることは「課題解決」です。笑
部屋の課題を解決する。
カタをつける。
つまり、片付けるのです。

モノを捨てるとき大事なのは、最終的なゴールのビジョンを描くことです。
どんな部屋にしたいのか?
どれだけものを減らしたいのか?
本当に必要なものは何なのか?
どこに行きたいの?

ここを描くのがスタートラインです。
何か達成したいことがあるなら、ゴールの設計は大事です。

課題解決のスタート地点に立ったとき、思い描くゴールは、明確であればあるほど良いと思います。
確固たる自信と信念をベースに、そこに向かって進むことが大事だからです。
これもまたクリエイティブ の考え方と繋がると思います。

自分の理想的なデザインやイラスト、動画の最終形態を想像できないと、そこにたどり着くことはできないですよね。
また、その最終形態にたどり着くために、不要な情報、要素、アイディアをそぎ落としていくわけです。
あえて極論を言うとするなら、自分の部屋やデスクを理想的にデザインできない人に、理想的なクリエイティブは創れません。

もちろん、積み上げていくうちにそのゴールとは別のモノを思い描くことだってあると思います。
それはボクも同じですね。

だから、最初のゴールにたどり着けないことが悪いとは思わない方が良いです。
計画は途中でいくらでも変更するべきなんです。
それが、より良いゴールを目指すと言うことだからです。

途中でゴールを変えることが悪いことだとは思う必要はありません。
それはあくまで通過点だし、なんならそこが新しいスタートラインになります。

何度でもスタートしたら良いんです。
それを否定する人の声を気にしてて、本当にたどり着きたい場所に行けるでしょうか?
最初に描いたゴールは、完璧ではないわけです。

それより、最初から何の目的地を描けない方が怖いですよね。

美しさとわかりやすさ

デザインでは、「美しさ」と「わかりやすさ」のバランスをどう取るかが大事にになってきます。
道路交通標識や駅案内のピクトグラムは分かりやすいですが、それが全てになると「デザインの価値」を全て発揮しているとは言えないでしょう。
「付加価値」や「区別」など、デザインには別の機能も必要になる場面が多いからです。

これはミニマリズムでも同じで、「何もないこと」が万人のベストってわけではないと言うことです。

それぞれそ自分の生活にあった、使い勝手のよさ、快適さ、つまりデザインで言うところの「わかりやすさ」がないと誰も納得も満足もできないからです。

そのバランスを取るために大事なのが本質の追求であり、わかりやすさなんだと思ってます。
極端に何もない部屋であることは実は大して重要じゃないんですね。

また、モノを捨てる行為を続けてると、脳内からは快楽物質であるドーパミンが出るのだそうです。
これもまたクリエイティブのハイな状態とか、ゾーンに入った状態と似てるとボクは思ってます。

そして、モノを捨てる。と言う作業は、取捨選択の連続です。
当たり前だけど、迷ってたら終わりません。

これは実はクリエイティブでも同じことですよね。
このアイディアも、あのアイディアも…と言ってる人に、洗練されたクリエイティブができるとは思えないのはこの「選択」が弱いからです。

だから、これは例えば、ですが、駆け出しのデザイナーさんは、「捨てる・捨てない」は置いといても、自分の持ち物を厳選できているかは一度考えた方がいいと思ってます。

本当に必要なものはなんなのか?
それを活かすにはどうするか?

当たり前のことを問われてるだけです。
でも、この取捨選択はデザインでも必要になってくるのです。
デザインが上手くいかないときはセンスがないんじゃなくて、そもそもの選択ができてない場合が多いのもここに繋がります。

結局、究極を目指すという心の働きは、断捨離でもクリエイティブでも変わらないわけで、理想の追求には、エネルギーが必要なんですよね。
でも、みんなそれが楽しくてやっている。
だからこそ、「完璧」があり得ないわけです。

さてさて、取り留めなく書いてきた、「クリエイティブ」と「ミニマリズム」の親和性についてですが、これはまだまだボクの思考の中での一端だな、と思ってます。

ここはもっともっと追求していきたいところ。

ぜひ、また第二弾をリリースできればと思ってます。

どうぞお楽しみに。

告知

「ディレクション」は武器になるシリーズ

はじめてのディレクション
〜スペシャリストでないあなたが「見えないスキル」を形にする方法〜

第1回|器用貧乏で、何者にもなれない自分がコンプレックスです

第2回|ジェネラリストを名乗れるほど、すべてが完璧にできるわけではないのですが…

第3回|いろいろやりすぎて、何年経っても専門性が身についている気がしません

第4回|”進行管理”と”ディレクション”の違いはなんですか?〜前編〜

第5回|”進行管理”と”ディレクション”の違いはなんですか?〜後編〜

ABOUT ME
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Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。