大人気漫画、ドラゴンボールのキャラクターから、ビジネスを学ぼうというこの企画。
第一弾は「ヤムチャ」と「クリリン」を比較することで、どうしてあの両者にあそこまでの差が生まれたのかを解析。
その理由から、ビジネス成功の秘訣を紐解きます。
1つ目の理由は「驕り」
ヤムチャはことあるごとにドヤりました。
天津飯と戦うときも、シェンと戦うときも、栽培マンと戦うときも。
相手の力量も見ようとせずに、まずイキります。
で、結果コテンパンにやられます。
もう、ぐうの音も出ないくらい。
これでも立ち上がれるのがヤムチャのメンタルのすごいところですが、実際にはまったく成長してません。
なので同じ失敗を繰り返してしまいます。
戦闘力は上がっても、成長できてないわけです。
これは年齢を重ねただけのビジネスマンと同じですね。
そのうち会社から戦力外通告されても仕方ないでしょう。
実際にヤムチャは自ら引き際を悟り、前線へ出ることを諦めます。
一方でクリリンは、しっかりと自分の実力を見極めています。
天下一武道会で悟空と戦うときも、勝てないかもしれないと思いつつも全力で挑む。
マジュニアと戦ったときもそうです。
ちゃんと相手の強さを認め、そして最後は「まいった」というのです。
これは、結果だけ見ると「負け」ですが、長い目ではクリリン自身の成長につながりました。
失敗したことをどう活かすか、それはまさにビジネスマンのマインドに共通する部分です。
驕らず、自分の実力を正確に知った上で、少しだけ上の相手(仕事)に挑む。
負けてもそれを糧に成長するための努力(修行)をする。
ここがヤムチャとの決定的な違いです。
2つ目は「ライバルの存在」
クリリンは常に悟空というライバルのそばにいて、競い合ってきました。
最初、亀仙人のもとに二人で弟子入りしたときこそ、クリリンは悟空を下に見て、イキっていました。
ですが、一緒に修行をするなかで、悟空の凄さを認め、いつしかかけがえのない親友になっていきます。
はじめのうちは「悟空に負けたくない」という気持ちも強かったでしょう。
それでもジワジワと実力を引き離されていく。
それはクリリンのプライドを何度もへし折ったはずです。
でも、クリリンはクサリません。
いつか、追いつき追い越せと、悟空の背中を追いかけ続けます。
届かなくても、常にライバルとして意識していたはずです。
どれだけ努力をしても勝てない、越えられない同期の存在は、その人の能力を飛躍的に伸ばします。
一方、ヤムチャは一匹狼を気取り、一人で修行してきました。そばにいるのは常にプーアルだけ。
プーアルは企業でいうところの「太鼓持ち」です。
ヤムチャさん、すごいです、かっこいいです、最高です。しか言わないでしょう。
それでも自分を追い込み続けられるほど人間は強くない。
だから伸びません。
そばにいるのはライバルか、太鼓持ちか?
このあたり一度自分の周りを見渡してみたいですね。
3つ目は「優秀な部下の存在」
クリリンはナメック星に行く時、悟空の息子であり、ピッコロに修行をつけられた、バリバリのエリートである悟飯の先輩として行動を共にします。
いうなれば、自分以上の実力を持つ部下を持つ立場になったということ。
これもまた、確実に成長につながります。
クリリンは驕らないので、素直に悟飯の凄さを認めます。それがあるから、悟飯もクリリンを慕います。
「でも、クリリンさんの技の多さにはびっくりしました!」
悟飯の子供ながらのあどけない一言ですが、これは結構な爆弾発言です。
クリエイターでいうなら、「センスはボクの方が上ですが、先輩のスキルと引き出しの多さやばいっすね」と言われているようなものです。
ぶっちゃけイラッともしたでしょう。
でも、クリリンは驕らず、部下にも偉ぶらない。
だからこそ、ナメック星では最長老さまに見出され、ありえないほどのパワーアップをすることができました。
これは、コツコツと努力を続けてきたサラリーマンやクリエイターが、その努力を見ていた上司や取引先に一気に引き上げられ、役職を与えられたり、単価を上げてもらえる構図によく似ています。
いくつになってもビジネスマンとして、クリエイターとして、もう一段上にいける。
クリリンはその生き方を示してくれました。
さて、いまのあなたはクリリンできてますか?
驕り、後輩や部下の才能を妬み、太鼓持ちばかりに囲まれて、ヤムチャってませんか?
もう一度、考えてみたいところですね。
ボク?
ボクは大丈夫です。
ちょっと栽培マン倒してきます。
ここらでおあそびはいい加減にしろってとこをみせてやりますよ!
画像引用元
DRAGON BALL
鳥山明/集英社
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