ドラゴンボールビジネス論

ドラゴンボールビジネス論⑧天津飯(と餃子)に学ぶ、イノベーションの起こし方

もはや地球人なのか宇宙人なのかもわからない、天津飯(とチャオズ)ですが、実はドラゴンボールの世界に数々のイノベーションをもたらしています。

今回は天津飯から、イノベーターの素質を学んでみましょう。

イノベーション❶舞空術

ドラゴンボールで最初に舞空術が登場したときは衝撃でした。

何しろ天下一武道会の絶対的ルールの一つであった「場外負け」が無くなったのですから。
本来の既成概念、固定観念に縛られない技の開発は、マーケットを一気に押し広げます。

事実、このあと「空を飛ぶこと」はドラゴンボールの世界では標準スキルになっていきます。

さらに、ただ空を飛ぶだけだった状況から、「いかに早く飛ぶか」へと技術は進化していきました。

ひとつのイノベーションは、一気にその分野の技術進化の速度を加速させます。

これは、「音楽はCDを購入して聞く」が当然だった世界で、iTunesをひっさげて乗り込み、楽曲の課金ダウンロードという空中戦を仕掛けたスティーブ・ジョブズの手腕を彷彿させるエピソードですね。

当時は不可能と言われた音楽業界の改革は、iPodiTunes、二つのイノベーションからスタートしているます。

そして、素晴らしい体験は、一瞬でユーザーを虜にします。

ちなみに、亀仙人と鶴仙人の師匠にあたる武泰斗さまが空を飛んでいる様子はなく、また亀仙人も飛べないことから、舞空術は鶴仙流のオリジナルであるようです。


亀仙人もそう述べています。
おそらく、鶴仙人が血の滲むような努力で開発したものでしょう。

それが天下一武道会という公衆の面前で披露されたことにより、一気にアーリーアダプター(悟空やクリリン)を惹きつけ、拡散されるきっかけをつくりました。

これは天津飯の舞空術が、敵味方の垣根なく受け入れられる素晴らしい技術革新であり、ライバルを魅了したからに他なりません。

ただ開発するだけではイノベーションは起きない。
人として魅力と、その応用力があってこそ、他人はその技術に魅力を感じるわけです。

天津飯のイノベーターとしての素質が開花された瞬間が、この天下一武道会でした。

イノベーションは、本人が自覚しないところで起きるのです。

鶴仙人では、それが成せなかったことにも納得です。

イノベーション❷太陽拳

イノベーターとしての才能を発揮した天津飯は、ドラゴンボールの世界に次々とイノベーションを起こしていきます。

続いては「太陽拳」です。
これは自分自身を発光させて、相手の目を眩ませるというシンプルな技でした。

余談ですが、「新鶴仙流」と言っているので、天津飯のオリジナル技である可能性が高いです。

登場当初は光で目を潰して、その間に攻撃する。という使い方でした。
この技も舞空術と並んで使いやすく、すぐにライバルたちが真似をするようになります。

最初に取り入れたのは孫悟空でした。
大猿になったベジータの目を眩まし、元気玉を集める時間確保に使用しています。

この時、はじめて太陽拳が「攻撃」ではなく「守備」に使われたことになります。

イノベーションの条件として、初期に想定していなかった使われ方をすることで、その技術が一気に世界へと広まることがあります。

有名なところでは「ダイナマイト」ですね。
本来、採掘のためにノーベルによって発明されたダイナマイトが、戦争利用されることで一気に技術革新されました。

天津飯の開発する技は、「誰もが真似できる」という部分と同時に、「アイディア次第で応用が効く」という素晴らしい一面を持っています。

だから広まる。
これも、重要なイノベーターの条件です。

イノベーション❸精密な気のコントロール

天津飯の必殺技と言えば気功砲。
これは全身の気をすべて手に集中させるというものでした。

おそらく、ドラゴンボールの世界でこれだけ精密な気のコントロールを行ったのは天津飯が初めてだったのではないかと推測されます。

カメハメ波やどどん波なども登場してますが、これはそこまで極端な気のコントロールは必要ないのでしょう。

実際に気のコントロールができない設定のベジータやナッパが自在にエネルギー波を撃っていたことからも、気のコントロールにも精度があるように思います。

例えるなら、どこの国でも携帯電話はつくれるけど、日本ほど小型で多機能で高性能にする技術はない。というような感じでしょうか。

なので、宇宙人はみんな、地球の戦士たちが「気のコントロール」ができると知ると驚くわけです。

この「極端な気のコントロール」を広めたのも、イノベーターの天津飯だったということです。
そして、その「気のコントロール」の中でも特筆すべきは、「気をゼロにする」という概念だったのではないでしょうか?

全身の気を手に集める=手以外の気をゼロに近くする。
さらに出力をコントロールして、死なない程度に気を残す。
この誤差数ミリの調整が、天下一武道会から武舞台だけを消すという精緻なエネルギー波の放出を可能にしています。

かつて亀仙人がカメハメ波でフライパン山の火を消すつもりが、山ごと吹き飛ばしてしまったことからも、コントロールの精度の高さがわかります。

そして、この「精密な気のコントロール」こそが、ナメック星においてのクリリンたちの生存戦略革新となるわけです。

クリリンは太陽拳で相手の目を眩ませているうちに隠れ、そこで気をゼロにコントロールしました。
スカウターを使って人の居場所をさぐるフリーザ一味の固定概念を逆手に取り、「気をゼロにする」ことで存在を消すことに成功したのです。

イノベーションには、いくつもの技術が掛け合わされることが多い。
これもまた、応用しやすい技術を開発しているからこそです。

最後に

ひとつの技術を生み出し、それを世に広めることで、多くの人が幸せになる。

天津飯がもたらしたイノベーターとしての功績は計り知れません。

なにより、天津飯は自分からその功績を誇らないのがかっこいい。

技術は使われてこそ意味をなすことを知っているからです。

一方で、素晴らしい技術なのに、受け入れられないイノベーションもありました。

腕を4本にする四妖拳や、自分を4人作り出す四身の拳は、現代でいうところの再生医療やクローン技術のようなものです。

さすがにこれは時代が早すぎたということかも知れません。

とは言え天さん、すごすぎ。
天才です。

画像引用元
DRAGON BALL
©️鳥山明/集英社

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Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。