ディレクション入門

ミニマリストの生活が不便かどうかは自分の意識次第で全然変わる。【ミニマリスト、家を捨てる。完結編】

先日、ついに東京の家を解約し、ホテル暮らしをスタートさせました。
まずは仕事で福岡に行くことになり、北九州は小倉のリーガロイヤルホテルさんに宿泊。
テレワークプランを適用して一泊4500円とかなりお得に泊まれてます。

今の時代、自分にとって何が必要で、何が不要なのかなんて、試してみないとわからないと思うのです。

今回はそんな、物を持たないことが不便だと思い込んでいる価値観、固定概念についての話。

不便とは何か?

ミニマリストをやってると「物がなさすぎて生活不便じゃない?」って聞かれることがよくあります。
まぁ、そうですよね。

家に冷蔵庫もテレビもなく、電子レンジやゴミ箱すらないとなると、その生活は不便なように感じてしまうのかも知れません。
でも、実際に手放してみた本人としては、それほど不便とは感じていなかったりします。

自炊をしないボクにとって冷蔵庫も電子レンジも不要でした。
仕事をするためにPCは必要だけど、情報収集がそれでできるのであればテレビは不要です。

ゴミはゴミ袋に直入れして、集合住宅のゴミ捨て場に毎日出せる状況だったのでわざわざゴミ箱を持つ理由はないし、スマホやアップルウオッチがあるので時計も要りません。

不便かどうかは、その生活を試してみて初めて気が付くものなのだと思います。

そもそも、その生活の中で不便を感じたとしたらそれは必要なものなわけです。
再度購入して生活をアップデートすればいいだけですね。
一度捨てたものを二度と買ってはいけない、みたいなルールはありません。

むしろ自分にとって必要なものが何かを明確にできたことを喜んだら良いと思うのです。

便利だと思い込む思考停止状態

ミニマリスト、あるいはミニマリズムってのは、ただモノを持たないってことじゃなく、自分に必要な本質をギリギリまで研ぎ澄ます思考や思想だと思っています。

逆に、必要かどうかも知らずに所有している状態の方が危険だと思ってて、それは一種の思考停止状態なんですよね。
突き詰めたら、自分だけの価値観をキチンと構築できていないことにつながる。

ただ、人はなかなか「あると便利」と「無くても不便じゃない」の境目を見つけられないとも思います。
あった方がいい。になりがちなんです。

例えばコタツなんかはそうですね。
テーブルとして必要なのか、暖房具として必要なのかも曖昧ですが、その心地よさから必要だと思い込んでいる人は多い。

でも、ボクはワンルームに住んでいた時は冬はエアコンをつけっぱなしだったので寒いと感じたことはありませんでした。
PCデスクがあるので、別のテーブルも必要ありません。
そうなるとコタツはただの場所を取る邪魔なものでしかないのです。

実家がそうだったから。
友達の家にもあったから。

それくらいの理由で所有しているものは、きっとたくさんあるはずです。

だから、一度手放して確認してみるわけですね。

そうすると、そのモノや情報が自分にとって必要かどうかがわかります。

なくて困るものは必要なもの。
なくてもなんとかなるものは便利かも知れないけど不要なもの。

思考停止状態で見えないモノを抱えているより、ちゃんと厳選したモノに囲まれている方が思考がシャープになるのはそのためだと思ってます。

だから、手放すことで手に入るものは、実は多いんです。

クリエイティブに通じる考え方

必要、不要の判断や、思考停止をしないことはとても大事で、これはクリエイティブでも同じだと思ってます。
本当に大事なものを表現するには、不要な情報を捨てることが重要だからです。

誰かに桃太郎の物語を説明しているとき、浦島太郎の情報が混ざると読者は混乱しますよね。
良かれと思って追加した情報が受け手のストレスになることなんてよくあります。

この当たり前の作業を突き詰めるのがミニマリズムだし、クリエイティブでもあると思っているわけです。

取捨選択ができること。これはクリエイティブではとても大事です。
でも、捨てられない人が多い。

だからなんでもかんでも詰め込んで、ごちゃごちゃのデザインが出来上がってしまうわけです。
本来の目的から逸脱しているとしたら、高いお金をかけた意味も価値もありません。

本質の追求。

これこそがミニマリズムとクリエイティブの共通する重要な概念だとボクは思っています。

 

ABOUT ME
Andy
we.編集長/Design Offiice io COO./Creative Director|東京⇆京都の2拠点生活。| 企業の経営課題を解決するデザイン・コンサルやクリエイティブ・ディレクションやってます。|ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意。|日本のビジネスにクリエイティブの革命を起こしたい。