先日、東京の家を解約し、ホテル暮らしをスタートさせました。
まずは仕事で福岡に行くことになり、小倉のリーガロイヤルホテルへ。
テレワークプランで一泊4,500円という破格の価格で、快適に仕事ができています。
冷蔵庫も、テレビも、電子レンジも、ゴミ箱も──
それらがない暮らしに不便を感じるか?と聞かれたら、正直、あまり感じていません。
むしろ、それらが“ない”という前提で生活してみることで、初めて見えてくるものがあったんです。
それは、「不便」や「当たり前」に隠れていた、自分の思考のクセ。
そしてこの体験は、そのままビジネスの思考整理や経営判断にも通じる“本質的な問い”を含んでいました。
■ 所有しているものは、本当に必要か?
ミニマリスト的な暮らしをしていると、よく「不便じゃないの?」と聞かれます。
でも、不便かどうかは“生活を試してみて初めてわかる”というのが本音です。
- 自炊しないなら冷蔵庫も電子レンジも不要
- テレビはスマホとPCで代用可能
- ゴミ袋直入れでゴミ箱不要
- 時計もスマートウォッチで十分
この思考をビジネスに置き換えてみると──
「これまでやってきたから」
「ないと不安だから」
「一応、備えておきたいから」
そういった理由で続けている業務、導入しているツール、残している部署、習慣化した報告資料……
それらは本当に必要でしょうか?
■ 「思考停止の便利さ」から抜け出す
便利だと思い込んでいる状態は、思考停止と紙一重です。
思考停止で続けていることほど、コストや手間の温床になります。
そして、判断軸が曖昧なまま情報やモノが積み重なると、どこに向かっているのかわからない経営状態に陥るリスクすらあります。
だからこそ、「捨てる」という行為には、思考の再構築が伴う。
不要なものを見極めることで、「本当に必要なもの」が際立ち、判断がクリアになる。
これは、日々のクリエイティブ判断にも、企業の経営判断にも、まったく同じ構造です。
■ 「一度、手放してみる」のすすめ
たとえそれが失敗だったとしても、再び取り戻せばいい。
モノも、プロセスも、組織構造も、サービスも──
いったん手放してみることで、その本質的価値が見えてくることがあります。
いまのやり方は、本当に必要か?
なくても回るのではないか?
回るとしたら、何が不要だったのか?
これは経営や事業設計にも通じる、大きな問いです。
■ 捨てることで「伝わる」
思考停止状態で余計な情報を抱え込んでいるよりも、
ちゃんと厳選された要素で構成されたメッセージの方が、相手に届きます。
これはブランド設計でも、採用ブランディングでも、SNSでも同じ。
どんなに盛り込んでも、結局は「伝わらなければ意味がない」。
「本当に必要なものだけを残す」
「誰に、何を、なぜ届けるか」
そんな視点から再設計すること。
それは「ホテル暮らしを通じて得た実感」であり、「あらゆる仕事に応用できる原理原則」だと確信しています。
まとめ|捨てることで、手に入る判断軸
ホテル暮らしは、単なる節約術やライフスタイルの話ではありません。
「何を持ち、何を手放すのか」という判断力を養う訓練でもあるのです。
これは、あなたのビジネスにも応用できる思考法。
必要・不要の判断を、自分の体感で取り戻す。
思考停止をリセットし、選び直す。
その先にあるのは、「余白」と「本質」が共存する、研ぎ澄まされた選択肢たちです。
📌 追伸:
この思考法を使って、企業の「ブランド設計」や「採用設計」「事業戦略」を整えるお手伝いもしています。
もしピンときたら、プロフィールから事例も覗いてみてください。
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